ラーメンスープの簡単な作り方|鶏ガラスープの素+だしで作る醤油ラーメン

「家でラーメンを作ってみたいけれど、スープを一から仕込むのは難しそう」。そんなときに試してほしいのが、市販の鶏ガラスープの素と、昆布・かつお節のだしを合わせる方法です。

鶏ガラを長時間煮込まなくても、鶏の風味を土台に、昆布のうまみとかつお節の香りを重ねることで、家庭でもスープ作りを楽しめます。醤油や油の加え方を少し変えるだけでも、できあがりの印象は変わります。

だしは、それだけで完成するものではありません。だしを使って、何を、どんな味に仕上げるか。ラーメンは、その組み立てを身近に体験できる料理です。今回は、鶏ガラスープの素を使った基本の醤油ラーメンと、味を整えるための考え方を紹介します。

まず作ってみよう 基本の醤油ラーメン

今回のスープは、昆布とかつお節の合わせだしをベースに、顆粒の鶏ガラスープの素と醤油を加えるものです。最後に少量の油で香りと口当たりを整えます。最初は材料を増やしすぎず、この組み合わせから始めてみましょう。

鶏ガラスープの素は商品によって塩分や風味が違います。以下の分量は少なめから味を調整するための目安です。スープの素や醤油を一度に全部加えず、使う商品や麺に合わせて仕上げてください。

材料 2人分

・中華麺 2玉
・昆布とかつお節のだし 700ml
・顆粒の鶏ガラスープの素 小さじ2を目安に、少なめから調整
・醤油 大さじ1と1/2〜2を目安に調整
・砂糖 小さじ1/2(好みで)
・ごま油 小さじ1(2杯分の合計)
・長ねぎ、焼きのり、メンマなど 好みの量
・市販のチャーシューや、加熱済みの鶏肉など 好みの量

だしには、食塩を加えていないものを使います。だしパックや顆粒だしに食塩が含まれている場合は、鶏ガラスープの素と醤油をさらに控えてください。味付きの液体濃縮スープは、この顆粒の分量では置き換えられません。

トッピングは、初めてならねぎ、のり、チャーシューなど、用意しやすいもので十分です。たくさんの具をそろえるより、まずスープの味を確かめてみましょう。メンマやチャーシューにも味が付いているので、のせたあとに塩味が加わることも意識すると調整しやすくなります。

作り方

1 具材と器を準備する

ねぎを切り、トッピングをすぐにのせられる状態にします。丼は熱い湯を入れて温め、盛り付ける直前に湯を捨てます。スープを作る鍋と、麺をゆでる鍋を別に用意してください。

2 だしに鶏ガラスープの素を加える

鍋にだし700mlを入れて温めます。鶏ガラスープの素は、目安の小さじ2より少なめから加え、よく溶かします。この段階でひと口味を見て、だしだけのときと比べてみましょう。

3 醤油で味を整える

醤油を大さじ1と1/2ほど加え、味を見ます。必要に応じて少量ずつ足してください。角のある味に感じる場合は、好みで砂糖を少量加えます。砂糖は必須ではありません。甘くすることよりも、全体のまとまりを見るために使います。

4 麺を別の鍋でゆでる

中華麺は、商品の表示に従って、たっぷりの湯でゆでます。スープの鍋で直接ゆでると、ゆで湯の成分が混ざり、味やとろみが変わるため、今回は分けて作ります。ゆで上がったら、ざるでしっかり湯を切りましょう。

5 油を加えて盛り付ける

温めた丼に、ごま油を小さじ1/2ずつ入れます。熱いスープを2つの丼に分け、麺を入れて軽くほぐし、トッピングをのせます。麺がのびないうちにいただきましょう。最後に麺と一緒に味を確かめることも大切です。

昆布とかつお節のだしの取り方

だしを自分で取る場合は、薄削りのかつお節を使うと取り組みやすくなります。ここでは、スープに使う700mlを確保するため、少し多めの水から取ります。

だしの材料

・水 900ml
・だし用昆布 8g程度
・かつお節の薄削り 15g程度

鍋に水と昆布を入れ、30分ほど浸してから弱火〜中火でゆっくり温めます。沸騰する前に昆布を取り出し、ひと煮立ちさせて火を止め、かつお節を入れます。1〜2分を目安におき、ざるとキッチンペーパーなどでこします。

昆布の種類や厚さ、削り節の状態によって、だしの出方は違います。この分量と時間は、家庭で試すための一例です。使う素材の袋に取り方が書かれている場合は、その案内も参考にしてください。こしただしを計量し、700mlを使います。少し足りない場合は水を足して量をそろえます。

最初は、削り節を強く絞らず、自然に落ちた液を使ってみましょう。取り方の条件をそろえると、次に材料の量を変えたとき、味の違いがわかりやすくなります。

だしを取る時間がない日は、食塩無添加のだしパックでも作れます。商品によって昆布、かつお節、さば節、煮干しなどの配合が違うので、袋の表示を確認し、表示の方法で取っただしを700ml用意してください。使った商品の名前も控えておくと、好みの味を再現しやすくなります。

鶏ガラスープの素にだしを合わせる理由

市販の鶏ガラスープの素は、家庭で鶏の風味を手軽に加えられる便利な材料です。一方、昆布やかつお節から取っただしには、その素材ならではの味わいや香りがあります。両方を合わせるときは、単に味を濃くするのではなく、違う要素を重ねることを考えてみましょう。

昆布にはグルタミン酸、かつお節にはイノシン酸といううま味成分が含まれています。この2つを組み合わせることで、うま味の相乗効果が生まれます。昆布とかつお節の合わせだしは、その身近な例です。

ただし、市販の鶏ガラスープの素には、食塩や調味料などがすでに配合されています。鶏ガラスープの素を「鶏ガラを煮出した液そのもの」と考えず、味を組み立てる材料のひとつとして扱うと、使い方がわかりやすくなります。

だしを加える楽しみは、うま味だけではありません。かつお節の香りがふわっと感じられるのか、昆布の味わいが土台を支えるのか。醤油や油を合わせたあと、どんな余韻になるのか。同じ鶏ガラスープの素を使っていても、だしの選び方で目指す一杯を変えていけます。

「鶏ガラスープの素だけ」「だしだけ」「両方を合わせたもの」を少量ずつ味見すると、違いがつかみやすくなります。どれが優れているかを決めるためではなく、自分が好きな組み合わせを見つけるための比較です。

ラーメンスープを組み立てる3つの要素

ラーメンの味を考えるときは、スープの土台、味付け、油の3つに分けて見ると整理しやすくなります。お店や作り方によって一体化している場合もありますが、家庭で味を調整するときの考え方として役立ちます。

スープの土台

鶏、豚、魚介、昆布、野菜などから得られる味わいです。今回なら、昆布とかつお節のだしに、鶏ガラスープの素を加えた部分が土台になります。ただし、スープの素には塩味も含まれるため、土台と味付けが完全に分かれるわけではありません。

味付け

醤油、塩、味噌などで、味の方向を決める部分です。今回は醤油を使います。ラーメンでは、調味料を組み合わせた「たれ」を使うこともありますが、初めは複雑なたれを用意しなくても作れます。醤油を少しずつ加え、土台とのバランスを見てみましょう。

油

油は口当たりや香りの印象を変えます。今回使うごま油は香りがはっきりしているため、最初は控えめにします。だしの香りを楽しみたい場合は、量を減らしたり、香りの穏やかな油に替えたりする方法もあります。

この3つを分けて考えると、「何となく物足りないから全部足す」という調整を避けやすくなります。だしの味が弱いのか、塩味が足りないのか、香りが欲しいのか。ひとつずつ確かめることで、次に加えるものが見えてきます。

おいしく仕上げるための5つのポイント

1 スープの量をそろえる

材料の分量が同じでも、水分の量が違えば味は変わります。だしを取り終えたら計量し、スープを温めるときも長く煮詰めすぎないようにします。毎回700mlから始めるだけでも、前回との比較がしやすくなります。

2 調味料は少なめから入れる

鶏ガラスープの素、醤油、だしパックの塩分は商品ごとに違います。レシピの数字だけで味を決めず、途中で味見をしてください。特に食塩入りのだしを使うときは、最初の調味料を減らすことが大切です。

3 麺の湯切りを丁寧にする

ゆで湯がたくさん残ると、せっかく整えたスープが薄まります。麺は別の鍋でゆで、しっかり湯を切ってから丼へ移します。スープだけの味見ではちょうどよかったのに、食べると薄く感じる場合は、この工程も見直してみましょう。

4 油は少量から試す

ごま油を増やすと、その香りが前に出ます。かつお節の香りを感じたい一杯では、油の香りが強すぎないか確かめてください。最初のひと口だけでなく、食べ進めたときに重く感じないかも、好みを探る目安になります。

5 具材を入れる前後で味を見る

チャーシューやメンマの調味液、炒めた野菜の水分や油も、スープに影響します。トッピングが多いときは、スープだけで完成と考えず、一杯全体でバランスを見ます。同じ具材を使って何度か作ると、調整の感覚がつかめてきます。

薄い、しょっぱい、香りが弱いときの直し方

味が薄いと感じるとき

まず、スープの量と麺の湯切りを確認します。そのうえで、塩味が足りないのか、素材の味わいが弱いのかを分けて考えます。塩味が足りなければ醤油を少量追加します。塩味は十分なのに物足りないなら、次回はだしの取り方や素材の量を見直してみましょう。

鶏ガラスープの素を足すと、風味と同時に塩味も強まる場合があります。物足りないからと大さじ単位で足すのではなく、少量を溶かして確認してください。調整した量を記録しておくと、次に作るときの材料表に反映できます。

しょっぱくなったとき

食塩を加えていないだし、または湯を少量ずつ足して薄めます。だしで薄めるときも、すでに塩味の付いたものを使わないようにしてください。スープの量が増えるので、丼の大きさに合わせ、余った分まで無理に盛り付ける必要はありません。

砂糖を加えても、塩分そのものが減るわけではありません。甘味で印象を変えるより、まずは薄めて濃さを整えましょう。次回は、醤油とスープの素の開始量を減らします。

だしの香りを感じにくいとき

醤油、ごま油、にんにくなどの香りが強く出ていないかを確認します。だしを増やす前に、ほかの香りを控える方法もあります。薄削りのかつお節を使っただしなら、だしを取った直後と、調味したあとを比べると変化がわかります。

甘く感じるとき

今回は砂糖を入れなくても作れます。スープの素やトッピングに甘味がある場合は、まず砂糖なしで仕上げてください。砂糖を入れすぎた一杯に醤油を重ねて修正すると、今度は塩味も強くなるため、次回の配合で調整するほうが整理しやすくなります。

だしと削り節を変えてアレンジする

基本の一杯ができたら、次はだしの素材を変えてみましょう。最初から何種類も混ぜるより、ひとつずつ替えると、それぞれの特徴を感じやすくなります。

例えば、かつお節を使っただしから、さば節を使っただしへ替える。昆布の量を少し変える。煮干しのだしを組み合わせる。こうした変更で、魚介の香りや後味の印象を比べられます。同じ素材でも、商品や削り方、煮出し方によって仕上がりは変わります。

削り節を選ぶときは、魚の種類だけでなく、薄削りか厚削りかも確認してください。今回の短時間で取る方法は薄削りを想定しています。厚削りは同じ時間で置き換えず、商品の推奨する煮出し方に合わせましょう。

かつお節を最後に直接振りかける方法もありますが、こしただしを使う場合とは食感や見た目が変わります。澄んだスープを楽しみたいのか、削り節そのものも食べたいのかで選びます。魚粉を使う場合も同様で、香りに加えて粉の存在感が出ることを意識してください。

にんにく、しょうが、ねぎを加えるアレンジもできます。ただ、最初はひとつだけ足してみましょう。だし、調味料、油、香味野菜を一度に変えると、どの変更が自分の好みに合ったのかわかりにくくなるからです。

よくある質問

顆粒の和風だしでも作れますか?

作れます。ただし、食塩や調味料の有無、商品の推奨濃度を確認してください。顆粒だしを表示どおりに溶かし、その塩味を確かめてから鶏ガラスープの素と醤油を少量ずつ加えます。素材から取っただしとは香りや味わいが異なるので、それぞれの仕上がりを楽しみましょう。

めんつゆをだしの代わりに使えますか?

めんつゆには醤油や甘味なども含まれるため、食塩無添加のだしと同量で置き換えることはできません。使う場合は、めんつゆを味付けの一部として扱い、醤油や砂糖を控える別の配合にします。今回の基本を試すなら、まず味の付いていないだしがおすすめです。

中華麺ではなく、そうめんやうどんでもよいですか?

同じスープを使って楽しめます。ただし、麺の塩分や太さ、食感が違うため、中華麺と同じ味にはなりません。麺ごとの表示に従って調理し、麺とスープを一緒に味見して調整してください。

鶏ガラを煮込んだスープとは何が違いますか?

鶏ガラスープの素を使う方法は、短い時間で取り組めるのが利点です。鶏ガラから作る場合は、素材や煮出し方から調整できますが、下処理や仕込みの時間が必要になります。今回の方法で味の組み立てを楽しみ、次に素材から取るスープへ進むのもよいでしょう。

だしを知るとラーメン作りがもっと楽しくなる

家庭のラーメン作りは、最初からお店と同じ設備や仕込みを目指さなくても始められます。市販の鶏ガラスープの素に、自分で選んだだしを合わせる。その小さな工夫から、素材を組み合わせる面白さが見えてきます。

まずは、昆布とかつお節のだしで基本の醤油ラーメンを作ってみてください。できあがったら、「次は魚介の香りを強めたい」「油はもう少し少なくしたい」など、ひとつだけ変えたいことを決めてみましょう。

使っただしの素材や商品、調味料の量、食べたときの感想を残しておくと、自分好みの一杯に近づけていけます。だしの知識は、覚えるだけでなく、料理に使ってこそ実感できるもの。ラーメンのスープを通して、うまみと香りを組み立てる楽しさを味わってみませんか。

■この記事を書いた人:だしソムリエ®創始者 鵜飼真妃
「ものの見方を変え、新しい価値をつくる」をモットーに、斬新な視点で商品企画、発信をする。

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